お知らせ 洛ゼミ

【1/13 応援メッセージ】2021年度入試 洛北・西京附中受検生へ

2021/01/13

本年度の洛ゼミの集団講座(通常講座・直前演習講座・洛北・西京テーマ別特訓)がすべて終了しました。ここから受検までの数日間は、みなさん1人ひとりが自ら考えて計画を立て、そしてそれを実行するのみとなりました。

そんな頑張る受検生たちに、洛ゼミの講師から応援メッセージを送ります。勉強の息抜きの時や受検直前に、ぜひ読んでもらえると嬉しいです。

作文科

製作科

その他の掲載メッセージ

1月13日公開

みなさんに一つ、質問をしてみたいと思います。

「5年生の終わりの自分と今の自分ではどちらが勉強をできると思いますか?」
その答えはみなさん「今の自分」ですよね。
「何言ってんのそんなん当たり前でしょ」とそう思う人もいるでしょう。
じゃあ、それは「当たり前」のことなんでしょうか?

仮に、5年生の終わりからずっと自分の好きな事ばっかりして何一つ勉強をがんばっていなかったら、
みなさんは自信をもって「今の自分」と答えられるのでしょうか?
1日8時間勉強した日もあった。
テスト前は夜遅くまで勉強を頑張った日もあった。
とてつもなく多く出された宿題をがんばってやりきった日もあった。
友達が遊んでいるときでも家で勉強をしていた日がたくさんあった。
夏休みも冬休みもお正月も全部返上で勉強をがんばってきた。

これらの日々の積み重ねがあったからこそ、「今の自分」とはっきり答えられるんだと思います。
これを先生は「当たり前」だと考えることは到底できません。
だって、これらの日々は決して楽なものではなかったと思うから。
辛く苦しいことの方が多かったと思うから。
ですが、みなさんはそれを乗り越えてきた。
その日々の中でみなさんの中で多くの「できなかったこと」が「できること」に変わっていったんだと思います。

今までのテキストやノートを引っ張り出してみてください。
最初の方はやり直しばっかりだったのが、ちょっとずつちょっとずつ丸が増えていっていませんか。
それらがまさしく「できなかったこと」が「できること」に変わったことを裏付ける証拠です。

今からみなさんにやってほしいことがあります。
それは「できるようになったことを全部数え上げること」です。
これを見た瞬間に「そんなんできひんやろ!」と思いましたよね笑 それだけ「できるようになったこと」が多いということです。 だから、自信を持って。数えられないほどのことをみなさんはできるようになってるのだから。 先生はそんなみなさんを応援しています。
そして、笑顔で「がんばってきたよ」と保護者さんや先生たちに報告してくださいね。

御所南教室で去年まで作文の授業をしていた中窪(なかくぼ)です。5年生から洛ゼミに通ってくれている皆さんはお久しぶりです!

今年度は普段と違うことが色々あって大変だったと思いますが、ここまで本当によく頑張りました。皆さんの頑張りは、御所南の渋谷先生や米澤先生からたまに聞いていました。先生が覚えている5年生の時の皆さんの顔つきから、きっとたくさん成長した姿になっているのでしょう。今まで努力を続けた自分を、どうか褒めてあげてください。

また、ここまで受検勉強を続けてきた皆さんは、単に勉強ができるようになっただけではなく、中学校生活やその先の未来でどんな自分になりたいかを考えられるようになっていると思います。作文や面接の練習で、いっぱい聞かれたのではないでしょうか。

こんな風に、「努力すること」と「未来の自分を考えること」を知った皆さんは、きっとこの先、どんな場所に行っても何かに向かって頑張り続けることができるでしょう。そういう自信が持てたなら、皆さんの受検勉強は成功したと先生は思います。

少し話は変わりますが、先生は洛ゼミにいたとき、みんなに洛北西京に行ってもらうという目標とは別に、裏の目標として、将来の先生たちの「仕事仲間」になって欲しいなと思って授業をやっていました。といっても、洛ゼミの先生になって欲しいというわけではありません笑

医療、教育、研究、ものづくり、政治、本当にどんな分野でも良いので、日本や世界を良くするために頑張ってくれるような人になって欲しいなと思っています。洛ゼミの先生たち自身もそういう思いを持っているので、このような思いを持った人は全員「仕事仲間」です。そして、「努力すること」と「未来の自分を考える事」を知っている皆さんなら、全員そうなる可能性を持っています!

(もしかすると皆さんの中には、実際に今の先生と同じ分野で将来の仕事仲間やライバルになる人がいるかもしれません。全く無い話だとは思っていないので、本当に楽しみです。)

洛北・西京附中に行ってやりたいこと、その先でやりたいこと、たくさん考えましたよね。勉強で疲れた時や不安なときは、思い浮かべてみてください。ちょっと元気が出ると思います。

また、多少形が変わってもよいので、ぜひ受検が終わってからも、そういう思いを胸に抱き続けてほしいと思います。そして、いつか皆さんが先生の「裏目標」を叶えてくれることを願っています…!

最後に。先生も最近、技術士という国家資格を取るために「受験勉強」をやりました。改めて思いましたが、「復習」ってやっぱり大事ですね。

先生が買った勉強用の問題集には資格試験の過去問が10年分載せられていましたが、忙しくて勉強時間をあまり取れませんでした。そのため、10年分の過去問を1周するのではなく、3年分の過去問を3周することにしたのですが、ちゃんと(?)合格できました。

皆さんもラストスパートのお供(おとも)には、新しい問題ではなく、ぜひ今までにやった問題を!

突然ですが、以下の文字列を眺めてみてください。

ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ

あれっ。「ぬ」ってこんなひらがなだったっけ……。
――同じ文字を何度も見続けると、無意識で読んでいたその文字の概念が壊れてしまって、
少し時間が経つまでその文字に違和感を覚えてしまうことがあります。
これをゲシュタルト崩壊といいます。友達に自慢してね。

ところで、みなさんは『ドラゴンクエスト』や『ポケットモンスター』といったロールプレイングゲームをプレイしたことがあるでしょうか。
ゲーム内のキャラクターの強さは「レベル」という数字で決まります。
そのレベルは、敵をたくさん倒して一定の経験を積むことで上がります。
キャラクターは敵を倒すごとに連続して強くなるのではなく、一定の数を達成したときだけ、つまり途切れ途切れに強くなっていくのです。
この時期になると、受検業界では「成長曲線」といった滑らかな曲線を描いてみなさんの学力の上昇を表現することがあります。
あれは分かりやすくするために繋がっているのですが、本当の成長は「レベル」のように段階的であるということが大半です。
成長は坂道ではなく、踏面(階段の踏むところ。ふみづらと読みます)の長い階段です。

では、次のレベルに達するまでみなさんの努力はどこへ蓄積しているのでしょうか。

それを考える前に、次の段までの踏面に名前をつけましょう。これを「スランプ」といいます。
人はスランプにおちいると、今まで簡単にこなせていたものが意識しないとできないようになってしまいます。
感覚で解いていた立体が図なしでは解けなくなります。
暗算処理していた分数の計算で途中式がないと解けないようになります。
勉強以外でも、無意識に返していたレシーブを、いちいちボールの場所を見ないといけなくなったり、すらすらと弾けていたピアノで手の位置を意識するようになります。
スランプとは、みなさんが多くの経験を積んだために、みなさんが身体に染み込ませていた能力が外へと出ていってしまって、
その間意識下でしかその能力をコントロールできなくなることです。
ちょうど、冒頭のゲシュタルト崩壊のように。

スランプがゲシュタルト崩壊と同じならば、きっと無意識に処理できなくなった能力は、いつか元どおりになるはずです。
しかしそれには時間と努力が要求されます。
外へと漏れてしまったみなさんの能力は、意識下で考えられることでより熟した知識となり、
人々の波に揉まれて経験となり、そうしてまたみなさんの元へ戻っていきます。
戻ってきた能力は、スランプになる前よりもっと強固なものとなっています。
これを先述のロールプレイングゲームでは「レベルアップ」といいます。

 

これらを踏まえると、「上手くいかない」ということは「成長しようとしている」ことの裏返しであると捉えることができます。
何かができない中踏ん張って努力し続けることは未来の自分への投資。
時間が経てば、あれだけ苦労していたことを無意識でこなすことができるようになります。
こんなに贅沢なことはありません。

今後、みなさんは様々な「上手くいかない」にぶつかることになるでしょう。
そして、「努力しているのに全く改善しない」という出来事も多くあると思います。
それはまさにみなさんが次の段階へ進もうとしていることの証であり、必要とされる努力が増えることはみなさんが今まで努力したことの証です。
絶えず成長するみなさん。ぜひ、「上手くいかない」状況を楽しめるような中学生になってください。

「スタートに向かうみなさんへ」

長かった道のりもあと少しですね。
みなさんはこれまでを振り返って今何を感じているでしょうか。

さて、私からは入試を終えてからのお話を少し。
実は、私もみなさんと同じように中学受験を経験しました。そして、高校・大学受験を乗り越え、これまでに計3回受験勉強というものをしてきました。
数々の受験勉強を通じ、学問的知識はもちろんですが、人として多くのことを学びました。
今日は、みなさんの3倍受験勉強を経験した先輩として、私が受験から学んだことを1つお伝えしておきたいと思います。
それは、

入試はゴールであり、スタートでもある。

ということです。

入試とは合否を決めるもの。結果のみが求められる厳しい世界です。
しかし、合否が全て、決まったらそれでおしまい、ではありません。
みなさんはこれから小学校を卒業し、中学生として新たなステージへと進みます。
さらに、みなさんの物語はこの先まだまだ何十年と続いていきます。
入試はそのうちの一通過点にすぎないのです。
まだ何も書かれていない何百、何千の真っ白なページ。ここに文をつづるのはあなた自身。その先の人生をどうするか、決めるのは入試でも他人ではありません。
入試を終えてからが、みなさんの次なる章のスタートです。
勉学に一層励むもよし、スポーツや芸術に打ち込むもよし。
結果はどうであれ、そこからどんな道を進むか自分で選び、つき進むことが大切。
たとえそれが困難な道のりだとしても、みなさんなら乗り越えることができる。
だって、みなさんにはまだまだ無限の可能性があるのですから。

最後に。 試験当日、残念ながら私たち講師は会場でみなさんを送り出すことはできません。
ですが、私は少しも心配していません。
清々しい顔つきで、堂々とした姿で校舎に入ってゆくみなさんの姿が、もうはっきりと見えていますから。
今までとは目まぐるしく変化する日々の中、この先どうなるのかも見えない不安の中で、ここまでやりぬくことができたみなさんは、今までのどの受検生よりたくましく勇敢だと私は信じています。

そんなみなさんを、私は一人の人間として心から尊敬しています。

それではまた、笑顔の皆さんとお会いできることを祈って。

皆さんは、gritと呼ばれる力を知っていますか?

オリンピックのメダリスト、世紀の大発見をする科学者、世界トップレベルのサッカー選手、超一流のビジネスマン、、、、

あらゆる分野において、第一線で活躍している人たちが共通して持っているものってなんだろう?

アメリカのある研究者が、こんな疑問を抱き、実際に研究してみました。
そして、活躍している人たちには、ある共通した能力が備わっていることを発見しました。

それが、「grit」と呼ばれる力です。

grit??なにそれ??と思う方が多いと思います。

gritとは、「やり抜く力」のことです。どんな苦境に立たされ何度失敗しても、最後までやり抜く力です。

つまりなにが言いたいかというと、あらゆる分野の最前線で活躍している人は、どんなに困難な場面に立たされたとしても、諦めずに最後まで「やり抜く力」を備えていたために、活躍することができたということです。

大事なのは才能ではないということですね。
何かの才能があったとしても怠けていれば、到底成功を掴み取ることはできない。しかし、成功を掴み取っている人たちは、才能があるにしろないにしろ、愚直に自分の目標に向かって最後までやり抜くことができた人たちだ。ということがわかりました。

ここで皆さんに質問です。

皆さんは、受検勉強をやり抜くことができたでしょうか?

もっとできたなぁと思う人、自分は頑張ってこれたと思う人、反応は様々だと思います。

しかし、僕は、皆さんはやり抜くことができたのではないかと思っています。

是非この一年の受検生活を振り返ってみてください。

たくさん問題を解いて、たくさんテストを受けてきました。

学校の友達が遊びに行ったり、好きなことをしている中でも、皆さんは好きなことややりたいことを我慢して、一生懸命勉強してきました。

プラクティスの結果が振るわなくて落ち込んだりすることや、やることが多すぎて投げ出したくなったりすることもあったと思います。

しかし、結局ここまでやってこれました。本当に大変だったと思います。

さらに付け加えると、初めの頃はいつも授業中ぼーっとしていた子がちゃんと板書を取るようになったり、宿題を全然やらなかった子が自分からやることを決めてやってくるようになったりといった変化もありました。
皆さん本当に成長したと思います。よく頑張りました。

だから皆さん、これまで頑張ってきた自分を是非誇りに思ってください。
そして、この受検期を通して「やり抜く力」を身につけた皆さんなら、今後も自分の目標に向かって走り抜け、必ず自分にとっての幸せを掴みとると僕は信じています。

残り三日間、皆さんが悔いのない受検生活を送ることを祈っています。